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『安全のための費用が認められない!』

その費用が出ないから危ないとは思いつつ安全確保なしで作業をするんだそうです。

時々耳にします。
これだけコンプライアンスの問われる時代なのに、まだ実際にあるんです。
飯食うために渋々でも従わざるを得ない一面もあるんだと思いますが・・・

金額が合わないので受注を辞退したら、『訴えるぞ!』なんて脅されたそうです。
最近は〇〇団より一般の人の方が怖いんです・・・


自信を取り戻さなきゃ!

   建築業界!

      いつまでも負け組でいられるか!
“想定外”では済まないんです。
福島第一原発事故に多くの人が教訓を得たはずなのですが
川下り船転覆事故は起こりました。

ライフジャケットの着用を義務付けしてさえいれば・・・
やはり日本人は安全の意識レベルが低いのでしょうか?
やり場の無い思いに駆られます。


でもね、その安全や安心の確保に真剣に取り組む人達も沢山いるんです。

建築関連で言えば
国の最低基準だけでは想定外に対処できないと自主基準を作り
建物自体の剛性を割増する設計や液状化対策の新しい動きもありますし
天井落下やガラスの崩落対策の技術が採用され始めている等色々あります。

また企業の意識調査では『賃料の安いビルに移りたい』よりも
『耐震性の優れたビルに移りたい』が上回っているとの事
我々建築に携わる側も真剣にならないといけません。
ちなみに非常用発電機の有無が入居の選定基準にもなっているそうです。



   『想定外を想定する!』
                  建築屋としての誇りとメンツがあります。
ロープアクセスワークとゼネコン
このキーワードに関わるどちらかと言うと良くないエピソードは沢山ありまして
フルボディハーネスの上からさらに一般的な安全帯を着用させられたとか
ちょっと調子に乗って現場退場処分、結果ならず者的イメージを持たれたりとか
どんなシチュエーションだったんでしょうねェ?
考えてたら笑えるやらため息出るやら・・

お互いに認識やツールの違う世界なのですが、安全・品質・工期・コストの
四原則に照らし合わせ最善と判断されればゼネコンでも採用される技術だと思います。
発注者に喜んでもらえる仕事を納めたい思いは同じです。


さて、ある新築中のSRC造15階建て施設ビル エレベーターシャフト内での作業風景です。
           上から見下ろした様子です。
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建築中のエレベーターシャフトは各階に仮設の作業床が設けられます。
作業性と安全性の理由で設けられますが、エレベーターの設置工事が始まると
当然その作業床はすべて撤去します。

通常は上の階から順番に、解体した資材はシャフトから各フロアーに出され
仮設のエレベーターなどで搬出されるので、難易度の高い作業ではないのですが
この作業所では諸事情により、エレベーターシャフト内で解体資材を降ろす必要があり
今回、我々のロープアクセスの技術が採用されることになりました。

写真では解りにくいのですが、一人に二本のロープを使用し安全確保をしています。
  (手に持っているロープは資材を吊り降ろしているロープです。)
一本はワークポジショニング、作業姿勢を安定させるメインロープです。
もう一本はバックアップロープになります。
通常は一本の垂直親綱にロリップ等で墜落防止措置となるのが一般的だと思いますが
開口端部で身を乗り出す様な作業の場合は垂直面と同じ装備で二本のロープを使用します。


作業は計画通りに汚損等のトラブルも無く完了しましたので
そこそこの評価もいただけたとは思います。
ただ、このロープアクセスはあくまでもロングテールな技術なので
新築の現場ではこうして作業計画に組み込まれるのは希だと思いますが
少しづつでも広く認識が深まる事を期待したいと思います。

また、節度を持って運用できるロープアクセス技術者が今後増える事も期待したいですね。