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10数年前に浮き補修工事を施されていた外壁モルタルを、今回ある工事でハツリ落とした後の写真です。
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エポキシ樹脂を注入し、ステンレスビンでピンニングされた痕ですが、建物の修繕を行う私たちにしてみればこの様な状況を目の当たりにすると、とても良い体験になります。

付着していたモルタル層は界面破壊しているのに対して、エポキシ樹脂が注入されている部分は被着体破壊が発生しています。  (コンクリートの内部で破断されています。)

実際にエポキシ樹脂を注入する場合はその注入する内部まで見えませんから、一か所あたりの注入量が仕様で決められています。
あとは注入ポンプのレバーの感覚やらで内部を想像して作業を進めるのですが、ちゃんと引っ付いているか壊して確認するわけにもいかず。
せいぜいサンプリングでほんの一部を引張試験してみるぐらいですから、こうやって実際に大きく剥がしてみるのは貴重な体験であり資料となります。
労働安全衛生規則の一部を改正する省令案にロープ高所作業における危険の防止に係る規定が新設され特別教育が義務化されます。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000088923.html

この中に謳ってありますが、ロープ高所作業とは高さが2メートル以上の作業床を設けることが困難なところで、いわゆるブランコなどの昇降器具(作業箇所の上方にある支持物にロープを緊結してつり下げ、このロープに労働者の身体を保持するための器具(身体保持器具)を取り付けたもので、労働者自らの操作により昇降するもの)によって身体を保持しつつ行う作業です。

この省令案の内容的には、まだ細則が無く概要的な内容のみ(今のところ)ですが大きな進歩だと思います。

また、この省令案の中に現場の事前調査とその記録、そしてその調査に基づいた作業計画の作成とその周知が明記されていますので、発注者も含めて元請業者も施工業者も今後事業主としての責任の所在が明確に問われます。
これまで無法状態であった為、コストが優先され危険な作業環境を強いられていた現場も改善されて来ると思います。

ロープ高所作業は、どれも万一の事態が発生すればその深刻度はとても高いものになります。
ですからその事態の発生頻度はゼロでなければいけません。
今後、このロープ高所の省令が国際標準のISO 22846並みに引き上げられる事を期待しますが、まずの法令順守と共に、企業そして個人の社会的責任の考えが大きく広まる事を願います。