単板貼りのリカバリー

敷居の補修に単板を貼ったんだそうです。

上手く貼れなくて、無理やり剥がし母材がむしれた所は
パテをして貼り直したそうです。

のりを除去せずに貼ったもんだからボコボコになって
『こりゃいかん!』 となって単板職人を呼んだところ
増し貼りは許可されず、剥がすと大変な事になるもんだから
サンディングで何とかして痘痕は建材補修の職人を呼んで体裁を繕ったそうです。

それでも検査に通らず、どうにもこうにもならなくなって・・・
『だからって俺をよぶの?』 

単板貼りは一発勝負です。
    注 ワンタッチの場合。
       酢ビ系の接着剤を使用しアイロン張りなら位置合わせもしやすいのですが…
ワンタッチと呼ばれる両面テープノリの付いた単板は簡単そうなので
誰でも貼れそうな気がしますが、プロセスを知らないと上手くいきません。
そして、失敗したらどうにもこうにもならず
無理やり引き剥がすと母材がむしれるし
両面テープのノリが残り手の施しようがありません。 通常は・・・
単板貼りのリカバリー_b0001143_22403667.jpg

この単板貼りを失敗した場合、一般的にはさらに重ねて貼りボロ隠しをするのですが
どうしても剥がしたい場合は
まず、5ミリ間隔ぐらいに失敗した単板にカッターナイフで切れ目を入れます。
そこにラッカーシンナーを染込ませノリをふやかせば簡単に剥がす事が出来ます。
残ったノリはさらにラッカーシンナーでゆるめてスクレパーで取除きます。
後は良く乾かせばもう一度初めから単板貼りが出来ます。

いずれにしても、他の部位に被害を広げる可能性があるので
繊細さに欠ける職人にはやらせてはいけません!

仕事が薄いご時世ですから、仕事欲しさに
『あれ出来ます。 これ出来ます。』 って言うんですヨ!
結局、仕事を完結できずに評判を落として行く…
何やってんだかネ!