フリクションノットは優れもの、でも・・・
フリクションノットを使ってみました。
フリクションノット : ロープの結び方 巻きつけ結びとかセルフロッキングノットとも呼ぶ。
巻き方の違いでプルージックノットやクレムハイストノットがあり
ロッククライミングやロープレスキューで使う結び方。
推定で300㎏までの張力は掛かっていないと思いますが
ロープを締付ける摩擦力だけで実に良く保持する結び方です。
とても優れたロープの巻き方ではあるのですが
摩擦力だけで保持しているのですから、どこかで滑ります。
いつ、どの程度の加重で滑るかは判りません。
加抜重の加減や、ロープ・巻きつける対象の材質諸々の条件でそれは違いますが
それが滑った時の摩擦熱はロープを破断させる恐れがあります。
いつ、どの程度の加重で滑り始めるか判らないからこそ
玉掛やロープアクセス作業の支点などにはフリクションノットは使ってはいけません。
玉掛での縦吊りは袋を履かせたりします。
ロープアクセスでは別の結び方や、産業用ロープクランプがありますね。
運輸や建築の業界では度を過ぎた低価格競争の結果
安全・安心をなおざりにしている人たちがクローズアップされていますが
反面、この様なご時世だからこそと積極的に安全安心に取組んでいる人たちもいます。
低価格を売りにしている所、安心を売りにしている所、明確に二極化が表れています。
実は、産業用ロープアクセス業界でもその二極化がすでに始まっている様です。
それは無知から来るものだけでも無く、耳を疑うような現実を何度と見聞きします。
安全もクオリティの一つです。